「彼との将来を真剣に考えたい。でも、どうしても乗り越えられない壁がある…」
「もし、彼の親に『息子がバツイチ子持ちの女性と結婚するなんて、絶対に許さない』って言われたらどうしよう…」
「私のせいで、彼と家族の縁を切らせてしまったら…」
「彼の親に会うのが、怖い。本当に、怖い…」
震える声で、そう呟いた、かつての私へ。
そして今、同じ不安で胸が張り裂けそうになっている、あなたへ。
こんにちは!ライターのつむぎです。
38歳の歯科衛生士(パート)。シングルマザー歴5年を経て、3年前に愛する夫と再婚。中学1年の息子、小学4年の娘、そして夫の連れ子である小学5年の娘と共に、5人家族で幸せな毎日を送っています。
でも、この穏やかで温かい幸せを手に入れる直前、私は人生で一番と言ってもいいほどの、巨大な恐怖とたった一人で戦っていました。
それが、「彼の親への挨拶」です。
彼から「つむぎちゃん、今度の週末にでも、うちの親に会ってみない?」と、悪気なく、本当に明るく言われた瞬間。
嬉しいはずなのに、全身の血の気がサッと引いて、心臓が氷でギュッと握り潰されたような感覚になったのを、今でも鮮明に覚えています。
その日から、私の頭の中は恐怖でいっぱいになりました。
夜な夜なスマホで「息子 バツイチ子持ち 結婚」なんてキーワードで検索しては、そこに並ぶ「親不孝だ」「絶対に反対する」「孫が可哀想」といった、見知らぬ誰かの否定的な言葉に心を抉られ、眠れない夜を何度も、何度も過ごしました。
この記事では、そんな私が、どうやってその分厚い恐怖の壁を乗り越え、今では「つむぎちゃんが、うちの息子のお嫁さんで本当に良かった」と、お義母さんに温かく抱きしめてもらえるような関係を築けたのか。
その道のりを、私が実際に試して、本当に効果があった「たった3つのこと」として、当時の私の震える心の内もすべてさらけ出しながら、具体的にお話ししたいと思います。
大丈夫。
あなたが今感じている恐怖は、決して間違っていません。
それは、あなたと、あなたの大切な子どもたち、そして愛する彼の未来を、真剣に考えている証拠なのですから。
この記事を読み終える頃、あなたのその真面目な恐怖は、未来を明るく照らし出す、力強い勇気に変わっているはずです。
なぜ、こんなに怖いんだろう?「息子がバツイチ子持ちと結婚」親の気持ちを想像して不安になる夜

彼から「今度、うちの親に会ってみない?」と、明るく言われた、あの日。
嬉しいはずなのに、笑顔がうまく作れない。
「うん、そうだね!」と答えながらも、心の中は、これから来る嵐に怯える小舟のように、グラグラと揺れていました。
あなたにも、そんな経験はありませんか?
この、得体の知れない巨大な恐怖の正体は、一体何なのでしょうか。
それはきっと、私たちが無意識のうちに**「彼の親の視点」**に立って、自分たちの未来を、これでもかというくらいネガティブに想像してしまうからなのかもしれません。
息子の幸せを願う、ごく普通の親の気持ち。
それを想像すればするほど、「息子がバツイチ子持ちと結婚する」という現実が、いかに衝撃的なことか、痛いほど分かってしまうから。
ここでは、私が実際に眠れない夜に、毛布を頭までかぶってグルグルと考えていた「恐怖の正体」を、3つに分解してみたいと思います。
きっと、あなたが今抱えている不安も、この中のどれかに、もしくは全部に当てはまるのではないでしょうか。
悩み①:「私のせいで彼が親不孝者に…」愛する人を傷つけるかもしれないという罪悪感
これが、一番心を重くさせる感情でした。
私が愛した彼は、とても心優しく、家族を大切にする人です。
彼のご両親が、どれだけの愛情を注いで、彼をここまで育ててこられたか。
その彼のこれまでの人生を、私は想像することしかできません。
きっと、彼のご両親は、息子の将来にたくさんの夢を描いていたはずです。
「いつか、素敵な人と出会って、結婚して、孫の顔を見せてほしいな…」
それは、子を持つ親として、ごく自然で、当たり前の願いだと思います。
そこに、息子が連れてきたのが、私。
一度結婚に失敗していて、しかも、他の男性との間にできた子どもが二人もいる、バツイチ子持ちの女。
ご両親が、手放しで「良かったわね!」と喜んでくれる姿が、どうしても、どうしても想像できなかったのです。
むしろ、頭に浮かぶのは、最悪のシナリオばかり。
「お前を育てるために、どれだけ苦労したと思ってるんだ!」
「よりによって、どうしてそんな訳ありの人を選ぶんだ!」
そんな風に、彼がご両親から責められている姿。
私の存在が、彼と、彼を愛する家族との間に、深い溝を作ってしまうかもしれない。
最悪の場合、彼に「親子の縁を切る」なんていう、究極の選択を迫ってしまうかもしれない。
私のせいで、大好きな彼を、親不孝者にしてしまう。
この、罪悪感にも似た恐怖が、鉛のように、私の心をどん底へと沈めていきました。
悩み②:「孫が可哀想だと思われるんじゃ…」私の子どもまで否定されるかもしれないという恐怖
自分のことなら、まだ耐えられるかもしれません。
「あなたのような女性に、うちの息子は渡せない」
そう言われたとしても、覚悟の上です。
でも、もし、その非難の矛先が、私の愛する子どもたちに向かってしまったら…?
そう考えただけで、全身の血が逆流するような感覚に陥りました。
何の罪もない、私の子どもたち。
彼らが、彼の親にとって「本当の孫」ではない、という事実は、どうしたって変えられません。
もし、彼のご両親が、こんな風に思ったら…?
「いきなり、よその子を『お孫さんです』なんて言われても、可愛いと思えるわけがない…」
「この子たちがいるせいで、うちの息子の本当の子どもが生まれる機会が奪われるんじゃないか…」
「あの子たち、なんだか可哀想な子ね…」
そんな、憐れみや、否定の目で見られるかもしれない。
私と彼が結婚することで、子どもたちが、そんな悲しい思いをする場所に、身を置くことになってしまうかもしれない。
母親として、それだけは絶対に、絶対に許せない。
子どもたちを守れるのは、私だけなんだ。
その強い母性本能が、「彼の親に会う」という行為に対して、最大級の警報を鳴らしていました。
私一人が傷つくのは構わない。
でも、私の大切な宝物である子どもたちが、値踏みされるような場所に連れていくことはできない。
その恐怖が、私の足をガチガチに固めてしまっていたのです。
悩み③:「常識のない女だと思われたら…」完璧な“お嫁さん”になれない自分への劣等感
そして、最後の恐怖は、私自身のコンプレックスから来るものでした。
もし、彼が選んだのが、若くて、初婚で、家柄も良くて、料理も得意な女性だったら。
彼のご両親は、きっと大喜びしたことでしょう。
でも、私は違います。
バツイチという、世間的に見れば「傷」のある経歴。
毎日、仕事と育児に追われ、お世辞にも丁寧な暮らしとは言えない生活。
シングルマザー時代は、正社員として働いていたため、得意料理なんてものはなく、作れるのは時短でできる、茶色いおかずばかり。
「はじめまして、息子さんとお付き合いさせていただいております…」
そう挨拶した瞬間に、頭のてっぺんから足の爪先まで、値踏みされるんじゃないか。
「まぁ、バツイチ子持ちさんって、こういう感じなのね」
「やっぱり、どこかガサツで、品がないわね」
そんな風に、心の中でジャッジされているんじゃないか。
考えれば考えるほど、「完璧な“お嫁さん”」のイメージから、自分がどんどんかけ離れていくように感じました。
自信を持って、彼のご両親に「私なら、息子さんを絶対に幸せにします!」と、胸を張って言えるようなものが、私には何もない。
あるのは、ただ、彼を愛する気持ちだけ。
でも、そんな目に見えない気持ちだけで、長年、息子を大切に育ててこられたご両親を、果たして説得することなんてできるのだろうか。
「私には、何もない」
その強烈な劣等感が、私から、彼の親に会う勇気を根こそぎ奪い去っていったのです。
【恐怖がエールに変わる】私が実践した、たった3つの“心の準備”と“当日の秘策”

どうしようもない恐怖と劣等感で、押しつぶされそうになっていた、ある夜。
私の異変に気づいた彼が、優しく声をかけてくれました。
「つむぎちゃん、最近元気ないけど、どうしたの?もしかして、うちの親に会うの、嫌だった…?」
その一言で、私の涙腺は崩壊しました。
今まで一人で抱え込んでいた、ドス黒い不安や恐怖を、しゃくりあげながら、彼にすべてぶちまけたのです。
漠然とした、巨大な怪物のように思えていた「恐怖」。
でも、その正体が、「罪悪感」「子どもへの心配」「劣等感」という、具体的な感情なのだと見えてきたら、不思議と、少しだけ冷静になれました。
そして、ここからが、私たちの本当のスタートでした。
「彼の親に会う」という一大イベントは、決して、たった一人で戦うものではありません。
それは、愛する彼と、二人三脚で挑む、最初の共同作業なのです。
ここからは、いよいよ本題。
私が、その恐怖を乗り越えるために、彼と二人で徹底的に準備し、そして実践した「たった3つのこと」を、具体的な会話やエピソードを交えながら、詳しくお伝えします。
このステップを踏めば、当日のあなたの心は、きっと、驚くほど穏やかで、しなやかで、そして強くなっているはずです。
【ステップ1】彼との絆を“最強の盾”にする。不安も覚悟も、すべてを共有する対話術
これが、すべての土台であり、最も重要なステップです。
一人で恐怖と戦ってはいけません。
あなたの不安は、彼の不安でもあるはずです。
まず、彼と徹底的に話し合い、二人で「同じ方向」を向くこと。
そうして築いた二人の固い絆は、どんな逆風からもあなたを守ってくれる、最強の「盾」になります。
私が泣きながら不安を吐露した後、彼は私を強く抱きしめて、こう言ってくれました。
「話してくれて、ありがとう。つむぎちゃんが、そんなに悩んでたなんて、気づけなくてごめん。俺も、正直、親にどう話せばいいか、ちょっと不安だったんだ」
その言葉を聞いて、私だけが怖がっていたんじゃないんだ、と、すごくホッとしたのを覚えています。
そこから私たちは、作戦会議を始めました。
■ 最悪のシナリオを、二人でシミュレーションする
「もし、お義父さんに『絶対に許さん!』って言われたら、どうする?」
「その時は、俺が『それでも、俺はつむぎちゃんと、この子たちと家族になりたい。時間をかけてでも、絶対に分かってもらうから』って、はっきり言うよ」
「もし、お義母さんに『孫が可哀想』って言われたら?」
「そしたら、『可哀想なんかじゃないよ。俺が、この子たちの父親になるんだから、世界で一番幸せにするんだ』って言う。大丈夫、俺に任せて」
こんな風に、考えうる最悪の質問と、それに対する彼の「覚悟の答え」を、事前にすり合わせておくのです。
こうすることで、「当日は、彼が私の前に立って守ってくれる」という絶対的な安心感が生まれます。
■ 彼から、ご両親に「宣言」してもらう
私たちの場合、実際に会う数日前に、彼からご両親に電話で伝えてもらいました。
「今度の日曜日、紹介したい人がいるんだ。すごく大切な人で、俺、この人と将来を考えてる。彼女には、二人の子どもがいるんだ。だから、俺は、3人の父親になる覚悟を決めた。俺の本気の覚悟を、ちゃんと親父とお袋に伝えたくて」
これは、彼の誠意と覚悟を、事前にご両親に伝えるための、非常に重要なステップです。
当日、いきなり「バツイチ子持ちです」と紹介される衝撃を和らげるだけでなく、「息子は、それだけの覚悟を持って、この人を連れてくるんだな」と、ご両親の心にも準備をしてもらうことができます。
この徹底した対話を通して、私たちの心は一つになりました。
「もし反対されても、二人で乗り越えようね」
そう誓い合った時、私の心にあった恐怖は、半分以上、彼への信頼に変わっていました。
【ステップ2】「はじめまして」の前に勝負は決まる。“最高の私”を演出する事前準備リスト
心の盾が準備できたら、次は物理的な準備です。
これは、ただの形式的なものではありません。
一つひとつ準備を進めることで、「私は、ちゃんとやるべきことをやっている」という自信が湧き、心を落ち着かせる効果があるのです。
まるで、大切なプレゼンに挑む前の、完璧な資料作りのようなもの。
私が実際に準備したリストを、ぜひ参考にしてみてください。
■【情報収集】彼から、ご両親の情報を徹底的にヒアリング
- お父様、お母様の性格(厳しい?優しい?おしゃべり?無口?)
- 趣味や、好きなこと(好きな食べ物、好きなテレビ番組、応援しているスポーツチームなど)
- 仕事や、これまでの経歴
- 絶対にNGな話題(親戚関係のいざこざ、病気の話など)
相手を知ることは、コミュニケーションの基本です。共通の話題が見つかれば、会話のきっかけにもなります。
■【手土産】「物語」のある手土産を準備する
ただ高価なものを選ぶのではなく、「なぜ、これを選んだのか」という物語を添えられるものがベストです。
私の場合、彼から「うちの親、二人とも旅行が好きで、最近は京都にハマってるんだ」と聞いていたので、デパートの催事で来ていた、京都の老舗和菓子屋さんの季節限定のお菓子を選びました。
「お二人は、旅行がお好きだと伺いましたので…」と一言添えるだけで、「私たちのことを考えて選んでくれたんだな」という気持ちが伝わります。
■【服装】「清潔感」と「誠実さ」が伝わる服を選ぶ
ブランド物である必要は全くありません。
大切なのは、「きちんとした、常識のある女性」という印象を与えること。
私は、ネイビーの膝丈ワンピースに、ベージュのカーディガンという、いわゆる鉄板の「清楚系コーデ」を選びました。
派手なネイルは落とし、アクセサリーは小ぶりなものに。髪は綺麗にまとめて、ナチュラルメイクを心がけました。
これは「媚びる」のではありません。
相手への敬意を示す、大人の女性としての「マナー」です。
これらの準備を彼と一緒に進めるうちに、「彼の親に会う」というイベントが、ただ怖いものではなく、「二人の未来をかけた、一大プロジェクト」のように思えてきて、少しだけワクワクしている自分がいました。
【ステップ3】当日は“敵”ではなく“母”として見る。息子の幸せを願う、同じ母親としての共感力
そして、いよいよ迎えた当日。
玄関のチャイムを押す直前、私の心臓は、口から飛び出しそうなくらいバクバクしていました。
そんな私に、彼がそっと耳打ちしてくれました。
「大丈夫。うちのお袋も、つむぎちゃんと同じ、ただの“お母さん”だから」
その一言で、私はハッとしたんです。
そうだ。私が今から会うのは、私をジャッジする「怖い敵」じゃない。
私と同じように、ただ、ひたすらに、自分の子どもの幸せを願っている、「一人の母親」なんだ、と。
そう視点を変えた瞬間、私の心に、不思議な共感と、ほんの少しの余裕が生まれました。
緊張しながら挨拶を済ませ、リビングに通された後、私はお義母さんにこう切り出しました。
「お義母さん、〇〇さん(彼の名前)を、本当に素敵な男性に育てられましたね。私も、二人の子どもを持つ母親として、心から尊敬します」
その瞬間、お義母さんの表情が、ふっと和らいだのが分かりました。
そこからは、意外にも、子育ての話題で大いに盛り上がったのです。
「うちの息子も、小さい頃は本当にやんちゃで…」
「分かります!うちの息子も、毎日怪我が絶えなくて…」
嫁と姑という関係ではなく、「子育て」という共通の喜びと苦労を分かち合える、「母親仲間」として、私たちは一気に距離を縮めることができました。
もちろん、核心的な話にもなりました。
お義父さんから、少し厳しい表情で「息子から、覚悟は聞いている。君は、これからどうしていきたいんだね?」と聞かれた時も、私は正直な気持ちを伝えました。
「私には、立派な経歴も、財産もありません。でも、〇〇さんと一緒に、子どもたちと、毎日たくさん笑って過ごせる、温かい家庭を築いていきたいと、心から思っています。そして、お父様とお母様が大切に育ててこられた〇〇さんを、これからは私が、世界で一番大切にしていくことを、お約束します」
完璧な言葉ではなかったかもしれません。
でも、そこには、同じ「母親」としての、そして一人の女性としての、嘘偽りのない、誠実な気持ちがありました。
その気持ちは、きっと、伝わったのだと思います。
時に、家族関係の悩みは複雑化することもあります。そんな時は、公的な相談機関などを頼ることも一つの手です。
まとめ|「息子がバツイチ子持ちと結婚」…その言葉の先には、温かい未来が待っている

ここまで、私の長く、そして少しドキドキする体験談にお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
今、あなたは、愛する人の親に会うという、大きな、そして高い壁の前に立ち、震えているかもしれません。
「息子がバツイチ子持ちと結婚するなんて…」
その言葉が、まるで呪いのように、あなたの頭の中で何度もリフレインしているかもしれません。
でも、思い出してください。
あなたが乗り越えようとしているその壁は、一人で立ち向かうものではありません。
あなたの隣には、あなたを選び、あなたと共に未来を歩むと決めてくれた、最高のパートナーがいるはずです。
今回お話しした、3つのこと。
- 彼との絆を“最強の盾”にする対話術
- 自信をくれる“最高の私”を演出する事前準備
- “敵”ではなく“母”として見る共感力このステップを踏むことで、あなたの恐怖は、確実に、前に進むための勇気に変わっていきます。
そして、忘れないでください。
バツイチ子持ちであるというあなたの過去は、決して、あなたの価値を下げるものではありません。
むしろ、その経験こそが、あなたに人の痛みが分かる優しさと、困難に負けない強さ、そして、何気ない日常を心から慈しむことができる、深い愛情を与えてくれたのです。
その魅力に、誰よりも先に気づいてくれたのが、あなたの愛する彼なのでしょう?
大丈夫。
あなたの誠実な気持ちは、必ず伝わります。
息子の幸せを願わない親なんて、いません。
あなたのその、太陽のような笑顔こそが、彼を、そして彼の家族を、明るく照らす光になるのですから。
恐怖の壁の向こう側には、あなたが想像するよりも、ずっと温かくて、優しい未来が、両手を広げて待っていますよ。